こんにちは。経営コンサルタントのゆずはです。
今回は第二新卒の転職の志望理由・退職理由・自己PRの書き方について書こうと思います。
私は新卒で入ったメーカーを1年、WEBマーケティング8ヶ月で退職して海外バックパッカーに。
日本に帰国後、まったくの未経験から総合コンサルファームに転職しました。
つまり、私は第二新卒の転職を2回した当事者なのです。
この記事は、こんな疑問をお持ちの方におすすめです。
・第二新卒の志望理由はどう書けばいいの?
・第二新卒の退職理由はどうする?
・自己PRでは何を書けばいいの?
・第二新卒の転職はどうやって準備を進める?

第二新卒で2回も転職するって結構レアですよね…。私の経験談を交えて徹底的に解説します!
第二新卒の転職を成功させる非常識な戦略
私は第二新卒でコンサルに転職し、現在はマネージャーに昇格して年収が前職の2倍以上になりました。年収が上がったという観点で転職成功者と言えると思うので、私が取った「理にかなった非常識な戦略」を書いていこうと思います。
石の上にも3年は嘘!転職はなるべく早い方がいい
第二新卒の転職でよく話題になるのが、「3年未満の転職はすべきではないのか」ということ。石の上にも3年ということわざもあるため、とりあえず3年はいようと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、私は第二新卒の転職はできるだけ早い方がいいと考えます。1年未満の転職も全然アリです。(経験者)
その一番の理由は、キャリアを早期に修正できるからです。
働いたことのない大学生が、就職活動で最初から自分に合う会社を見つけることはほぼ不可能だと思います。
実際に仕事をしてみて、やっぱり自分に合わないなと感じることもありますよね。
その会社にいたら自分の望むスキルや年収が得られるのであれば踏ん張るべきだと思いますが、そうでない場合は転職した方が良いです。
さらに、今日本はかつてない人手不足にさらされているので、第二新卒の転職市場が活性化しています。採用コンサルをしていた時も、「どこに若い人いるの〜!?」と叫びたくなるほど、転職希望者が見つからない状況でした。
そのため、短期離職したら入れる会社がないのではないかという心配は要りません。
短期離職を気にする面接官は時代遅れ
新卒の就職活動と大きく異なるのは「なぜ前職を辞めてまで入社したいのか」「前職で何を学んだのか」といったように、前職のことも聞かれるという点です。
求職者としてはあまり聞かないでほしいですよね笑。
ただ、採用する側も意地悪で聞いているわけではありません。
いざ採用する企業の立場になって考えてみると、この人はなぜ前職を辞めたのだろうか、うちに入ったとして長く働いてくれるのだろうか、という点が気になると思います。
ただ自社と価値観が合うかどうかを確かめているだけなのです。
しかし、これだけは言わせてください。
あまりに過去の経歴を気にしてくるようなら、こっちからお断りして大丈夫です。
今は第二新卒が当たり前の時代です。あまりにネチネチと短期離職を突っついてくるようなら、価値観のアップデートができていない可哀想な人だ、と切り捨ててしまいましょう。
キャリアの柔軟性を認めてくれる会社にこそ入るべきなのです。
経験が少ないことを逆に武器にすべし
第二新卒の転職だと、社会人としての経歴が浅いことを気にする方も多いと思います。
しかし、第二新卒で最も重視されるのはポテンシャルです。
中途半端な実績を並べるよりは、今までの人生で培ってきたソフトスキルを強調した方が印象が良い場合があります。
これについては後述の自己PRの作り方で詳しく解説します。
第二新卒の転職理由の作り方
さて、ここからは具体的な選考対策について書いていきます。
①転職したい”本音”を整理する
まず初めに、転職したいと思った理由や転職で実現したいことなど、ご自身の”本音”を書き出してみます。これは誰にも見せないものなので、どんなことでも書き出して構いません。
書き出す際は、過去、現在、未来と時系列でまとめると、後述する退職理由や自己PRを考える際にも使えるので便利です。プロンプトの例を下記に上げておきます。

私の場合、転職したいと思ったネガティブな理由は下記の通りです。
(前職2社への不満)
・給料が少ない
・上司のことを尊敬できない
・業績が悪化していて未来がない
・上層部のおじさんに嫌悪感
・完全フルリモートが合わない
(現状への不満)
・海外放浪していたらお金が尽きた
・そろそろ社会復帰したい
・キャリアを積み直したい
一通り書き出したら、その中で優先順番をつけていきます。この順番に沿って転職先を絞っていきます。
私は転職で実現したいこととして、下記のように書き出しました。
① 将来の独立に使えるビジネススキルや人脈を手にいれる
② 成長している業界で市場価値を上げる
③ 高い給料がもらえる
④ 自分の能力(論理的思考能力や創造性)を生かす
⑤ 心理的安全性が高いチームで働く
②転職の”建前”を準備する
本音を書いたあとは、面接時の建前を準備します。
たとえば次の転職では「ワークライフバランス」を実現させたいとして、それをそのまま面接で伝えたら残念な結果になってしまいます。
営利を目的とする企業としては、生産性が高くて、長時間働いてくれる社員が理想的だからです。
自分が納得できる範囲で、本音と建前のバランスを整えましょう。
自分の理想が会社勤めでは実現しないようであれば、起業したり、頼れる先を探したりなど他の手段を検討しましょう。

転職は1つの選択肢に過ぎません。
会社員として働く以上、安定的な給料と引き換えに、ある程度我慢しなければいけないこともあります。
自分の理想をすべて叶えてくれる会社はありませんからね…
私の場合、自分の希望はコンサル転職によって叶うと思ったため、理想と現実の差はそこまでありませんでした。キャリアブレイク中に散々遊んだので「イージーモードでラクして稼ぎたい」という気持ちはなかったです。
3番目の「高い給料が欲しい」という希望に関しては、面接では言わないようにしていました。なぜなら、コンサル業界全体が給与水準が高いですし、頑張ってマネージャーになれば跳ね上がることがわかっていたからです。
面接官が「ん?」と引っかかるような希望は言及しないのが吉です。
第二新卒の退職理由の作り方
退職理由を作成する際のポイント
第二新卒の転職では、3年未満で退職した理由はどの面接官も気にします。
面接官の立場としては、何か問題がある人が入社したら困る、入社してすぐに辞められたら困ると考えたらごもっともですよね。
求職者からしたら「合わないから辞めました。以上!」なのですが、それでは納得してくれないので伝わるように言語化しましょう。
退職理由の言語化のポイントは、嘘をつかずにポジティブに言い換えることです。
自分の不満を押し殺して転職しても、誰も幸せになれません。なぜ退職したいのかを自分の心に向き合って問いかけてみましょう。
退職理由の具体例と、ポジティブに言い換える方法をお伝えします。
仕事内容に不満があったケース
仕事内容に興味を持てない、作業が単調でつまらない、専門性が活かせない、間接部門で成果が見えにくいなどが挙げられます。「実際に働いてみたら違ってた」というやつですね。
この場合、今の仕事は最初の想定と違っていたこと、それでも頑張っているが自分の成長のために仕事を変えたいこと、志望している会社ではやりたいことが実現できることを伝えましょう。
人間関係に不満があったケース
職場の心理的安全性が低い、チームメンバーの質が低い、上司がポンコツ、セクハラやパワハラがある、社長とそりが合わないなどが挙げられます。
職場の人間関係に関しては”配属ガチャ”によるところが大きいので、どうしようもないですよね…。
名著「嫌われる勇気」の中にも、人間の悩みのほとんどは人間関係との記載がありましたね。
今の職場で配置転換の希望を出してみて、それが通らないようであれば立派な転職理由になります。
具体的にどのように人間関係が悪いのか、それに対して働きかけたがどうにもならないので転職を決意したことを伝えましょう。
私の場合、2社目のスタートアップは「社長とそりが合わない」が退職理由だったため、そりが合わないなりにコミュニケーションを試みた話や、社長を丸め込んで新規事業を立ち上げて実績を上げた話を面接で伝えていました。

人間関係って難しいですよね…。しかし、質の高い社員が集まっている会社はトラブルが少ないのも事実です。よい社員が自然と集まる会社に転職しましょう!
労働環境に不満があったケース
残業が多い、人手不足で業務量が多い、早朝出勤が求められる、オフィスが狭くて古いなどが挙げられます。
こういう社風があると本当に困りますよね…
面接官には改善しようと工夫したこと、働きかけたが叶わなかったことを話すと良いです。あまりにこのケースの不満を指摘しすぎると「働く意欲が低い」と思われる可能性があるため、サラッと話しましょう。
なお、この手の不満は会社員として働く限り解消されないことがあるので、その場合は独立するか頼り先を見つけましょう。
待遇に不満があったケース
給料が低い、昇進できる気配がない、評価制度があいまい、福利厚生が充実していない、望まない異動や転勤を指示されたなどが挙げられます。
この手の不満はあまり面接官に言わないほうがいいです。「まだ実績も出していないのに求めすぎだ」と思われてしまうこともあります。
次の会社では希望が叶えられることを確認して、胸の内にしまっておきましょう。
前職での実績がすでにある方は「こんなに頑張って実績を出したのに評価してくれなかった」という伝え方ならアリです。会社員を雇うコストは給料の3倍かかると言われるので、それ以上の実績を出していることが望ましいです。
将来性やスキルアップに不満があったケース
業界が落ち込んでいる、キャリアアップしている実感がない、教育制度が不十分、大規模プロジェクトの経験が積めない、専門性が身につかないなどが挙げられます。
このケースでは、自分の成長意欲を伝えるチャンスです。自分がどう成長したいのか、そのために今どんな勉強や経験を積んでいるのか、将来どうなりたいのかを交えて伝えましょう。
ここでのポイントは、できないことを会社のせいにしないことです。会社ではできないなりに、自分がどう行動しているのかを伝えましょう。

私の場合、会社でできないことは自分の事業で実現していることを伝えた上で、会社という大きな組織でやりたいことをアピールしました。
第二新卒の自己PRの作り方
第二新卒の自己PRにはコツが要りますので、順を追って解説していきます。
①まずは募集要項を確認!
自分の強みを考える前に、応募企業の募集要項を確認しましょう。なぜなら、企業が欲しがっている人材にマッチしていれば、受かる可能性が非常に高まるからです。
企業が求めている人材像に、自分を合わせていきましょう。
採用情報や募集ページで、求められている経験、資格、人物像を確認します。HPに社員インタビューが載っている場合は、社員の雰囲気を参考にするといいと思います。あまりに特殊な人は載せていないと思うので(笑)
②求める人物像と自分の強みの共通点を見い出す
次に、企業が求めている人物像と、自分のスキルや経験の共通点を見い出します。
この際に気をつけるのは、企業が求めている人物にふさわしいですよ!とアピールする材料を探すこと。自分が押し出したいポイントよりも、企業の意向を優先しましょう。
自分のスキルと企業の需要がマッチしないようであれば、志望企業を変えるか、本当に自分に当てはまるところはないか必死に探しましょう。

荒技として、副業を含めて一回起業すれば、すべてのビジネススキルを一通り経験したとアピールできることをお伝えしておきます。
私のコンサル転職は、これで乗り切ったと言っても過言ではありません。
③具体的なエピソードで補強する
最後に、自分の強みに具体性を増すために、エピソードトークを付け加えます。前職での経験を振り返り、評価された点や自分なりに工夫した点を洗い出します。この際、人を説得させるために数字を持ち出すのが有効な手段です。
使える数字の例をまとめておきます。
・売上達成率:年間売上目標の120%を達成
・顧客獲得数:1年間で新規顧客を50社獲得
・コスト削減率:業務効率化により経費を前年比30%削減
・プロジェクト実行数:20件のプロジェクトを担当
・チーム管理:10名のチームを率いた経験
・顧客満足度:顧客満足度調査で95%の高評価を獲得 など
上記は数字でわかりやすく成果が出る営業職以外でも使えます。例えば、何かを達成したら「100%」と言っていいのです。数字を味方につけていきましょう。
第二新卒で一番大事なのは【ポテンシャル】
数字を使うと言っても「私には実績なんてないよ〜」という方も心配ありません。
第二新卒の転職で一番重視されるのはポテンシャルです。
いかに自分がこれまで頑張ってきたのか、そしてこれから頑張るのかを語りましょう。
そして、自分がすでに持っているソフトスキルをエピソードと共に伝えましょう。ポテンシャルを示す具体的なアピール方法を書いてみます。
・学習意欲
・入社後3ヶ月で業務に必要な3つの社内資格を取得した
・毎日1時間の自己学習を1年間継続した
・チャレンジ精神
・新規プロジェクトに自ら志願して、主要メンバーになった
・社内改善提案制度で年間10件のアイデアを出した
・コミュニケーション能力
新入社員研修で他薦でリーダーに抜擢された
部署間の連携プロジェクトで橋渡し役を担った
・創造性
・業務効率化のためのツールを自主的に開発し、チーム全体の作業時間を20%削減した(実話)
→自分の実績にするために、わざわざ作業時間を計測して削減をアピールしました。
・社内コンテストで新商品アイデアが採用された(実話)
→新商品の開発まで携わりました。楽しかったです。
・目標達成への執着心
・入社時に立てた1年間の自己成長計画を100%達成し、A+の評価を得た
・困難な案件でも諦めず、3ヶ月かけて問題解決に成功し、クライアントに感謝された
ソフトスキルとなると新卒の就活と同じような自己アピールになってしまいますが、社会人を経験したことで、より具体性を持たせられます。
第三者のアドバイスを受けるのがおすすめ
さて、ここまで第二新卒の転職理由や自己PRの書き方について書きましたが、正直「準備するのが大変だな〜」と思った方もいるのではないでしょうか。
また、自分で準備できても、果たしてそれが面接官に通用するのか分からないですよね。
私は第三者に添削してもらうことを強くおすすめします。
それもプロにお願いするに越したことはないので、転職エージェントに添削してもらいましょう。完全無料で転職サポートを受けることができます。
転職エージェントはたくさんの会社があるので迷うところですが、私は特化型の転職エージェントをおすすめします。
総合型の転職エージェントだと、サポートや紹介先が良くも悪くも「浅く広く」になってしまうからです。
私は第二新卒に特化した【ウズキャリ第二新卒】と、コンサル転職に特化した【MyVision】をフル活用しました。第二新卒の全般的な転職相談は前者、コンサル業界に絞ってからは後者を使いました。
【ウズキャリ第二新卒】は、第二新卒の転職に絞っているため、第二新卒を募集している企業情報を多く持っていることです。自分の希望に合ったところを数多く紹介していただけました。
また、第二新卒特有の悩み、たとえば前職の経験が少ないことを言わずとも理解してくださり、一緒に面接対策を考えてくれました。
興味のある方は一度相談してみてください。転職を検討している段階の情報収集にも使えますよ。
完全無料でサポート致します【ウズキャリ第二新卒】
まとめ
さて、今回は第二新卒の転職の対策方法について書かせていただきました。
新卒と第二新卒では対策が結構変わります。しかし、第二新卒の場合、仕事への解像度が上がっているので自分の価値観に合った仕事を探しやすくなります。転職市場の追い風に乗りましょう。
あいかわらず長い記事になってしまいました💦
この記事が第二新卒の転職のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
X(Twitter)でコンサル転職に役立つ発信を始めました。
ぜひフォローをお願いします。
https://x.com/yuzuha_work